使徒、襲来
どうもゔぁらゔです。
ひっさ
びさの更新となります。
おなじみ、’’時に、西暦2015年’’の白字から始まるエヴァ。
その第壱話 "使徒、襲来"よりストーリーは幕を開けます。
このフォントと独特な文字配列がエヴァの象徴であるとも言えるでしょう。
今やテレビ局やその他メディア等でもオマージュ・パロディ等が為されるくらい有名となったのではないでしょうか。
では本題に移りましょう。
でも実はこの日付は作中設定ではない。
エヴァの映像作品中で日付が分かる描写というのはごくごく限られており、本当に数えるほどしかない。
登場人物のセリフやテロップ等で
「あれから○日」
「○週間前」
というような描写はあるが日付は殆ど分からず、もちろん、6月22日にサキエルが襲来したということも言及されていない。
ではなぜこの日がサキエル襲来日として広まったのか。
今回の日付決定において重要で あるのは
"EVANGELION ORIGINAL"
という書籍の存在。
いわゆる脚本集であり、全3巻構成である。
これはエヴァをフィルム(映像)に起こす前のシナリオが文字のみによって書かれたものである。
またこの脚本集、庵野監督は一切介入していないため映像化の際には監督の意向により変更されている部分が数多く存在する。言ってみれば下書き集のようなもの。
手持ちの資料が少ない私だが、幸いにも持っていたので改めて読んでみた。
頭から読んでいくと第四話の冒頭でようやく日付が登場した。
ミサトのN(ナレーション)「(淡々と)西暦2015年7月13日。第4の使徒
第3新東京市に襲来す。(以下略)」
こいつが襲来したのが7月13日らしい。
しかしこのセリフはミサトの回想シーンにおけるもの。
シャムシエルが実際に襲来したのは第参話である。
そこで話は遡り第参話へ。
ここでまた数字が飛び込んでくる。
ミサト「碇司令のいぬ間に、第4の使徒襲来。意外と早かったわね」
日向「前は15年のブランク、今回はたったの3週間ですからね」
ではでは7月13日から3週間遡ってみようではないか…
一目瞭然、7月13日の3週間前がぴったんこ6月22日。
つまりはそういうこと。
サキエル襲来日が6月22日であるという描写はないが、逆算することで導き出されていたのである。
なんだこれだけかとまあそう言わずに。
ただここで問題なのが、日向の"3週間"というセリフは脚本・映像共通であるものの、第四話におけるミサトのナレーションは脚本限定のものであり 映像では一切言及されていないということ。
さらに、日向の言う"3週間"が果たしてぴったり21日なのかということ。我々は日常的に「○週間」という単語を使う際に 厳密な日 数 までは考 え ていない ので、ここが曖昧になってしまう。
とはいえ、この6月22日や7月13日という日にち設定はどちらも脚本制作時のみでしか適用されていない。
映像化の際には省略された、つまりはボツ項目であるのでむしろ我々の知るアニメエヴァとは全く関係のない日付であるとすら言えそうだ。